Logicoolの中でも特に人気なマウスG703h。Amazonでもベストセラーとなっている人気商品です。しかし、発売日が2019年ということもあり、「2025年に買っても大丈夫?」と思われている方もいるのではないでしょうか。
そこで、この記事ではG703hの性能を簡単にお話しした後、形状、持ち方の相性、使ってみた感想を詳しくレビューします。ぜひこの記事を参考にして、G703hを買うか決めてもらえればなと思います。
それでは続きをどうぞ!
性能とパッケージ内容
スペック
- サイズ:124mm×68mm×43mm
- 重さ:95g
- センサー:HERO 25K
- DPI:100~25,600
- ポーリングレート:125/250/500/1,000
- スイッチ:メカニカル
- バッテリー:最大60時間(ポーリングレート1,000hz時)
- 価格:10,890円
内容物

- LIGHTSPEED ワイヤレスレシーバー
- レシーバー延長アダプター
- 充電ケーブル
- 10gの重り
- 保証書、保証規定
- クイックスタートガイド
クリック感

メインボタン
メインボタンの押し心地はやや軽めです。タップ撃ち、フルオート、高速連打がしやすく、FPSでも使いやすい押し心地となっています。
サイドボタン
サイドボタンはサイズが大きく、クリック感は軽め。FPSではサイドボタンに重要なスキルを割り当てる人が多いですが、G703hであれば快適に使用できるでしょう。
ホイール
ホイールはやや軽めの回し心地ですが、コリコリとした感触があります。どこまで回したか分かりやすいので、ホイールで武器チェンジを行う人も扱いやすいと思います。
ホイールボタンはやや硬めなので、誤爆の心配はほとんどありません。一方で、ピンを指そうとしてもグッと力を入れないといけないので、やや扱いづらいかなと。スキルを割り当てるのはおすすめできません。
センサーテストの結果
「センサーの動きは大丈夫?」G703hを買う前にこんな不安を持ち方もいると思います。そこでこの章ではMouseTesterというソフトを使い、センサーの動きをチェックしました。
結果はこちら。点と線が重なっていれば問題ありません。※この結果はセンサーの動きを保証するものではありません。






実際にOverwatchのランクでも何時間か使っていますが、マウスを激しく振ってもセンサー飛びが起きたことはありません。多くのマウスパッドで問題なく使用できるでしょう。
また、遅延も体感できませんでした。初めての無線マウスでも安心して使えると思います。
形状を詳しくチェック

G703hは全長124mm、やや大きめの左右非対称マウス。正面から見ると少し傾斜があるのが分かります。

一般的な左右非対称マウスと比べると、右側のふくらみが控えめで平坦な印象です。
実際に見比べてみるとこんな感じ。

しかし、指のフィット感は損なわれていません。指を伸ばしても、曲げても自然にフィットする形状となっています。詳しくは持ち方との相性にてお話しします。
トップの形状はマウス中央から後方にかけて高さがあります。この形状も一般的な左右非対称マウスと少し違います。

一般的な左右非対称マウスは後部が低くなっていて、手のひら全体に満遍なくフィットすることが多いです。一方で、G703hは後部が高く設計されており、マウスを握ったときに手のひらの中央に強いフィット感が生まれます。
ただ、これはどちらが良いということは無く、好みで選んで問題ないと思います。
持ち方との相性
G703hはかぶせ持ちとつかみ持ちではかなりフィット感が良いです。つまみ持ちも持ち心地が悪いわけでは無いのですが、形状以外の要因で相性が少し悪く感じました。
それでは詳しく見ていきましょう。
※僕の手の大きさは全長17.5cm、幅9cm。男性平均よりも少し小さめです。参考までに。
かぶせ持ち


G703hとかぶせ持ちの相性は非常に良いです。後部が高く、手のひらの中央に強いフィット感が生まれるので安定感があります。
また、マウス右側のスペース、トップのふくらみが指全体を自然に支えてくれます。指を変に曲げる必要もなく自然なフォームを維持することができました。そのため、リラックスしてマウスを握りたい人でも違和感なく持てるでしょう。
サイズ感は手が少し小さめな僕で、ピッタリかやや大きめ。手の大きさがやや小さめ~やや大きめまで幅広い人にマッチしやすいと感じました。
つかみ持ち


G703hとつかみ持ちの相性は良いです。
サイドが膨らみ過ぎていないので、指を立てたときに指先が外側に追いやられることが無く、しっかりホールドすることができます。他の左右非対称マウスと比べても、指先で操作している感触を強く感じられるでしょう。
また、G703hは後部に高さがあるおかげで、「指の付け根で支える、浅めのつかみ持ち」「手のひらで支える、深めのつかみ持ち」どちらにも対応することが出来ます。
あえて気になるところを言うと、サイズ感。
手が17.5cmとやや小さめの僕には、もう少し小さいとジャストフィットだと感じました。とはいえ大きすぎるわけではないので、手の大きさがやや小さめ~大きめの人におすすめのサイズ感と言えます。
つまみ持ち


G703hとつまみ持ちの相性は少し悪いです。
形状との相性、ラバーグリップによる指のホールド感は悪くないのですが、重さ、サイズのせいでやや扱いにくく感じました。実際にゲームでも試してみましたが、いまいちマウスを指で挟み切れないというか、少し外側に追いやられてしまう印象。
そのため、手が小さいつまみ持ちの人は、別のマウスを選んだ方が良いと思います。
また、G703hは重たいのでかぶせ持ちやつかみ持ちよりも、指先に力が入りやすくリラックスしにくいと思いました。
とはいえ、形状との相性自体は悪くないので「重さが気にならない」「手が大きい」という人は試してみても良いかもしれませんね。
重さは気になる?

2025年現在、G703hはゲーミングマウスとしては重たいマウスと言えます。
今まで軽いマウスを使っていた人からすると、操作しにくいと感じるでしょう。一方で、業務用のマウスでは100gオーバーのものも少なくありません。そういったマウスを使っていた人には、むしろ軽く感じるかもしれません。
実際に手持ちのマウスと比べてみました。
普段使い用のマウスLogicool MX MASTER 3S(141g)や、無線ゲーミングマウス G304(99g)の後にG703hを使うと、軽すぎず重すぎず、そんな印象を受けました。
しかし、G Pro X Superlight 2(60g)と比べると、マウスを振ったときや持ち上げるときに「ズシっ」とした重量感が手に伝わってきます。同時に、マウスを振った後の細かいエイムのブレは重さがカバーしてくれているとも感じました。
以上のことからG703hは、軽いマウスからあえて乗り換える必要は無いけど、重たいマウスに慣れている人なら問題なく使える、そんなマウスと言えるでしょう。
G703hの使用感をレビュー
Overwatchのランクでの使用感

G703hをOverwatchのランクで使ってみると、置きエイムやエイムの微調整がやりやすく、急なフリックや高速で動くトラッキングは少しやりにくいと感じました。
そのため、マウスを素早く移動させてエイムするよりも、あらかじめエイムを合わせて微調整する方がG703hを使いやすいと感じると思います。
実際のシーンでの使用感は以下の通りです。
ソジョーンのアルティメットではバッとフリックをするというよりも、大体の位置を合わせて、敵とクロスヘアが重なったらクリックする意識で撃っています。その際に、重さのおかげで余計な手の動きが抑えられ、安定感が増したように感じました。
しかし、トレーサーのようなブリンクパンチで180°回転したり、近距離で細かく左右にマウスを動かす時は、少し動かしにくかったです。
自分のプレイスタイルを振り返って、G703hが合っているか考えてみてください。
ラバーグリップがあるから指が滑りにくい

G703hの側面にはラバーグリップが内蔵されています。そのため、G304やG PRO DEX、Superlight 2と比べても、グリップ力が高く、マウスを持った時に指先が滑りにくかったです。
手汗をかいてしまう人でも、扱いやすいのではないでしょうか。特につかみ持ち、つまみ持ちで恩恵を受けやすいと思います。
一点気になるところを言うと、他社製のグリップテープ程のグリップ力はないということ。以前Pulser Supergripというグリップテープを使ったのですが、それと比べると少しだけグリップ力が下がるかなと。
とはいえ、何もないマウスよりは手が滑りにくく扱いやすいと言えるでしょう。
バッテリー持ちはそこそこ

G703はデフォルト設定で35時間、ライティングオフで60時間バッテリーが持ちます。
仮に毎日3時間やるとして、20日は持つ計算に。Youtubeを見ている時や、寝る前に充電しておくと充電切れのリスクを減らせます。
ちなみに、ポーリングレートを500hzに下げることで、バッテリー持ちを70時間まで拡張できます。
1000hzと比べても、ゲーム内のパフォーマンスに大きな影響はなかったので、バッテリー持ちを良くしたい人は、「ライティングオフ」「ポーリングレート500hz」を試してみて下さい。
マウスソールの滑り

G703hのマウスソールは滑走速度は少し遅め、ガリガリ引っ掛かる感触は少ないです。そのため、エイムをする時に、マウスがツルっと動く感触が少なく操作が乱れにくいと感じました。
ただし、コントロール性重視なので、滑りを速くしたい人はソールの交換も考えてみてください。おすすめのソールはCorepadです。

※ソールを交換すると製品保証を受けられなくなる可能性が高いです。心配な人は一度Logicoolに問い合わせをした方が良いでしょう。
ソフトウェアの使用感

Logicoolのソフトウェア「G HUB」を使うことで、G703の以下の設定を変更できます。
- ボタン割り当て
- ライティング
- DPI
- ポーリングレート
G HUBの使い心地は普通です。特別使いやすいことも無いですが、使いにくくもないといった感じ。操作に迷うことなく設定を変えられると思います。
一つ分かりにくいのが、バッテリーを確認する時に左下の歯車マークを押さないといけないこと。最初はこれに気づかず、「どこで確認するんだろう?」と困ったことがあります。
G703hのメリットとデメリット
メリット
- 重いから、エイムがブレにくい
- 形状自体はかぶせ持ち、つかみ持ち、つまみ持ちのどれとも相性が良い
- ラバーグリップのおかげで指が滑りにくい
- メイン、サイドボタンが軽くて押しやすい
- 無線だけど、体感できるような遅延は無い
- Amazonだと1万円以下で購入できる
デメリット
- 指先に疲労感がたまりやすい(特につまみ持ち)
- 素早い操作には適していない
- バッテリー持ちがやや短め
まとめ:G703hは2025年でも買い?

今回はG703hを詳しくレビューしました。ここまで記事を読んで、「G703hは買っても大丈夫?」と思う方も少なくないでしょう。結論としては以下の人は買ってもいいのかなと。
- 左右非対称マウスが好き
- 重さを気にしていない
- ちゃんと動くなら、最新スペックじゃなくてもOK
- 一万円以下のワイヤレスマウスが欲しい
- 「ブランドの有名さ」や「Amazonで売れている」といった実績で安心感を得たい
しかし、重さやスペックを重視する人にはおすすめではありません。
2025年現在、G703hよりも軽くてスペックの良いマウスはたくさんあります。そのため「多少値段が高くても良いから、最新のものが使いたい」という人は別のマウスを選ぶことをおすすめします。
以上でG703hのレビューを終わります。最後まで見ていただきありがとうございました。少しでも参考になれば幸いです。