この記事を読んでいるあなたは、恐らく日々エイム練習に励んでいることでしょう。しかし、これから紹介するエイム練習に時間を割いてしまうと、かえってエイム力が落ちてしまう可能性が…。
そこでこの記事では、FPSを7,000時間プレイして気づいた「エイム練習の罠」を皆さんと共有したいと思います。
この内容はApex、Valorant、Overwatchなどの多くのFPSに共通する内容です。
「エイム練習をしているのに上手くならない」「どんなエイム練習をすればいいの?」といった悩みを抱えている人は、ぜひ続きを見ていってください!
エイム練習をしているのに上手くならない理由
エイム練習をしているのに、ランクでのエイムが上手くならない理由は主に2つあると考えています。
- 単純に経験不足
- エイム練習とランクでは、エイムは”質”が違うから
「1」の内容はシンプル。試合数が足りていないだけなので、数をこなしてください。これはランクで言うと、「シルバー、もしくは成長の速いゴールド」の人に当てはまる内容と言えます。
しかし、「2」の内容は意外と見落としがちで、どのランク帯にも当てはまります。
エイム練習とランクではエイムの質が全く違います。
「敵の動き方」「自分の置かれている状況」「緊張状態」など、エイム練習では起きえないシーンが沢山。そのため、いくらエイム練習をしてもランクで使えるエイムが身につかない可能性が…。
「手の動きは上手くなっているけど、その動きを十分に発揮出来ていない」という訳です。
一例を挙げると…
- ランク:視点を大きく動かしながらエイムを調整する→手と腕を連動させた動き
- エイム練習:視点を動かさずにエイムを調整する→手の動きのみ
※この内容は、近頃話題の「センサーを基準にマウスを動かす」にも関係します。そのお話はまた後日。
それではどうすればエイム練習をして、エイム力を上げることが出来るのか。それは「エイム練習のための練習をしない」「純粋な手の動きを鍛える」この2点が重要と言えます。
やめて欲しいエイム練習3選
この章では、やめて欲しいエイム練習を3つ紹介します。
ここで重要になるのが「エイム練習はランクで良いエイムを発揮するために行うもの」という考えです。このことを頭に入れながら、読み進めていってください。
ランク前のボット撃ち
個人的に一番効果があると思っているのが、ランク前にボット撃ちをしないこと。
この記事を読んでいる人の多くが、ランク前にボット撃ちをしていると思います。しかし、それは逆効果になる可能性があります。理由は以下の通り。
- ランクではなく、エイム練習に合わせた手の動きをしてしまう
- 「弾を当てなきゃ」という思考が頭をよぎりやすくなる
1.エイム練習に合わせた手の動きをしてしまう
先ほどもお話ししたように、エイム練習はランクで良いエイムを発揮するために行うものです。しかし、ランク前にエイム練習をしてしまうと、手の動きがエイム練習に合わせたものになってしまいます。
もちろんランクで使う手の動きをそのまま再現できれば「私は一向にかまわん!」と言えるのですが、そんなエイム練習はほとんどありません。
そのため、ランク前は手首や指のストレッチなど、手の動きを最大限高めるウォーミングアップを行いましょう。
エイム練習は、その日ランクを終えた後に行うことをおすすめします。自分のエイムの癖や弱点を修正する意識を持って練習することで、より効率的にエイムを鍛えることが出来るでしょう。
2.「弾を当てなきゃ」という思考が頭をよぎりやすくなる
これもランク前のエイム練習の悪いところです。エイム練習をしたことで、エイムに意識が向きやすくなり、逆にエイム力が落ちてしまいます。
例えば…
スピーチ前にスピーチの練習をし、かえって「噛まないように…」という気持ちが強くなってしまう。その結果、逆に噛んでしまった。
これと似ています。
しかし、ランク中に考えるべきは手の動きではなく、クロスヘアの位置や立ち回りなどの「意識で大きく改善が見込め、試合全体への影響力が高いこと」です。
これがランク前にエイム練習をおすすめしない理由になります。
何も考えず、左右に移動しながらボット撃ち
この内容も「エイム練習に合わせた手の動きをしてしまう」に共通する内容です。レレレ撃ちをしながらエイム練習をすることで、左手の動きと右手の動きが連動してしまいます。
特に、レレレ撃ちで一点を撃ち続けるエイム練習、これはアウトです。
なぜかと言うと、「Dを押したらマウスを左に動かす」という癖がつくから。しかし、ランクでは自分と敵が同じ方向に動くことも少なくありません。そんなシーンでも癖の通りに手が動いてしまい、自分からエイムを外してしまいます。
また、敵の意識がこっちを向いてないシーンでレレレ撃ちをしてしまい、自分からエイムの難易度を上げてしまう原因にも…。
明確な目的があるならやってもOK
例えば…
- キーボードエイムを鍛えていて、敵の動きに合わせてレレレ撃ちをする
- Valorantで壁にクロスヘアを合わせ続ける練習をしている(視点移動の練習)
こういった明確な目的があればやっても大丈夫。
しかし、ほとんどの人は適当に左右に動いています。
また、「実戦で意識的にレレレ撃ちを切り替えられ、右手の動きが左手の動きにつられない人」は、エイム練習の難易度を上げる意味でも、レレレ撃ちをしながらエイム練習しても良いのかなと。
ただし、初心者~中級者の方にはおすすめはしません。
雑なフリックショット
これは昔から注意するべきエイム練習として、いろんな所で紹介されているので簡単に。
雑なフリックを繰り返すことで、エイムの精度が落ちます。上手い人が速いフリック練習をしているのを見て、形だけ真似ようとする人がいますが、それは危険です。
上手くない人がやると、「雑に・速く」という癖がつき、ランクでも雑に速くマウスを動かします。そうすると、精度が低くて安定しないエイムになってしまいます。
そのため、速いフリックに憧れている人は「最初はゆっくり正確に。精度を保てたらスピードを上げる。」という風にフリックの速度を上げていきましょう。
おすすめのエイム練習
動かずにボット撃ち
エイム練習では「純粋な手の動き」を強化するべきだと考えています。
そのため、動かずにボット撃ちをすることをおすすめします。その際に、敵をランダムに動かせると、より効率的に手の動きを鍛えることができるでしょう。
- Valorant:ボット撃ちで平行移動をオンにする(F3を押すと変更できます)
- Apex:ダミーの設定を平行移動(ランダム)にする
- Overwatch:バナナエイムなどのカスタムコードで練習
「敵の動き・位置」をしっかり認識してボット撃ちをする
これは目の動きを鍛えるトレーニングです。
エイムは見た場所にクロスヘアを合わせる技術なので、見る力が強くなれば、そのままエイム力の向上に繋がります。そのため、エイム練習でもぼんやり敵を見るのではなく、敵の位置をはっきり認識できるようにトレーニングをしましょう。
練習内容は先ほどの「動かずにボット撃ち」と同じで大丈夫です。今回は目で追うことに意識を向けて練習してみてください。
上記の2つの練習をしていれば、エイムの基礎である「エイム時のマウスの動かし方」「敵を目で追う力」を養うことができます。ぜひ取り入れて見てください。
まとめ
この記事では、実は逆効果になってしまうエイム練習と、おすすめのエイム練習を紹介しました。
簡単にまとめると、以下のようになります。
- エイム練習とランクではエイムの質が違う
- 「エイム練習のための手の動き」になると、ランクでエイム力を発揮できなくなる
- エイム練習はその日の最後に行う
- エイム練習では純粋な手の動きを強化する
今回の内容は幅広いFPSで活用できる内容と言えます。そのため、「エイム練習をしているのに、ランクだと上手くいかない」そんな悩みを抱えている人は、ぜひ一度取り入れてみてください。
以上でこの記事はお終いです。最後まで見ていただきありがとうございました。少しでも参考になれば幸いです。
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