「滑って止まるマウスパッドが欲しい」
FPSプレイヤーであれば、一度はこう思ったことがあるのではないでしょうか。
そんなあなたに紹介したいのが、ARTISAN キ83 SOFT。
キ83は「大きく動かしたとき」と「細かく動かしたとき」の滑りに差があるので、滑って止まるを体感しやすいマウスパッドといえます。
また、縦横で滑りに大きな違いがあるのも特徴的。
横に動かすと「ザラツキ」がありますが、縦は「なめらか」に動くため、フリックをした後のリコイルコントロールをスムーズに行えます。
「キ83は動かす方向による滑りの差が小さいって聞いたけど」と思う人もいることでしょう。
そこでこの記事では、マウスパッドを30枚以上購入した僕が、キ83について詳しくレビューします。
「キ83がどんなマウスパッドか気になる」「これから購入しようと思っていた」という人は、ぜひ最後まで見ていってください。
ARTISAN キ83の性能
| サイズ | M：31cm×24cm L：42cm×33cm XL：49cm×42cm XXL：50cm×49cm |
| 厚さ | MID：3mm SOFT：4mm XSOFT：4mm |
| 滑りの速さ | やや速めのバランスタイプ |
| 肌触り | ざらざら |
| ステッチ加工 | |
| ベース素材(滑り止め) | PORON(ポロン) |
| カラー | ブラック |
| 価格 | M：￥3,740 L：￥6,820 XL：￥8,140 XXL：￥9,240 |
サイズはXL・XXLのどちらかがおすすめ
キ83のサイズはM・L・XL・XXLの4種類、自分のプレイスタイルに合わせて選びましょう。
- M：31cm×24cm
- L：42cm×33cm
- XL：49cm×42cm
- XXL：50cm×49cm
僕のおすすめは「XL」もしくは「XXL」です。
理由は「感度」にあります。FPSをプレイしていると多くの人はミドル・ローセンシに落ち着きます。
そのため、今後感度を変更することも考えて、大きめのサイズを選ぶのが無難な選択といえるでしょう。
巻き癖はない
キ83はフラットパッケージに梱包されているため、巻き癖がありません。
「巻き癖のせいでマウスを思ったように動かせない」というストレスを感じることはないでしょう。
表面はザラザラ
キ83は表面がザラザラしており、腕を動かすと少し「じんじん」します。
横に腕を動かしたときはザラツキが強く、縦はザラツキが弱くなります。
ARTISAN飛燕のような強いザラザラではないので、慣れで解決できると思います。しかし、肌が弱い人は気をつけた方がいいでしょう。
バランスタイプの滑り
キ83はバランスタイプのマウスパッド。
零やG-SR-SE、G640よりも少し速いため、バランスタイプの中ではやや速めといえます。
縦横の滑りの差は大きいです。マウスを横に動かすとザーという感触がありますが、縦に動かすとヌルヌル。
「フリック→リコイル」など、横移動から縦移動に切り替わる際の「メリハリ」がある操作感だと感じました。
また、マウスを大きく動かしたときは滑りが速く、細かく動かしたときは滑りがやや遅いという「動かし方による滑りの差」もあります。
詳しくは「使ってみた感想」にてお届けします。
中間層(クッション)はやや柔らかめ
キ83 SOFTはクッションがやや柔らかめです。
ハヤテ乙 SOFTやG-SR-SE、AIM1 陽炎より柔らかく、零 SOFTより硬い印象。
マウスを動かしたときに若干沈み込みを感じるものの、トラッキングを邪魔するほどではありません。ほどよいクッション性といえるでしょう。
滑走面より低く縫われたステッチ加工
キ83にはステッチ加工が施されています。
滑走面より低く縫われているため、「腕の擦れ」「マウスのガタツキ」を感じにくい使用となっています。
滑り止めが強力
キ83の裏面にはPORON(ポロン)というウレタン素材が使われており、滑り止め性能が非常に強力です。
また、細かな吸盤構造となっているため、机にピタッとくっついてくれます。
振り向き30cmの僕がマウスを激しく動かしてもマウスパッドがずれることはありませんでした。
「滑り止めが弱くてマウスパッドがずれてしまう」という人は、ぜひARTISANのマウスパッドを試してみてください。
アームカバー(CW-X)との相性は悪い
キ83とアームカバー(CW-X)との相性は悪いです。表面のザラツキにアームカバーが引っかかり、強い引きずり感を覚えます。
腕を支点にして扇状にマウスを振るときは「ちょっと引っかかるなー」くらいですが、腕エイムなどの腕ごと大きくマウスを動かすときは「無理」だと思いました。
ローセンシで腕を大きく動かす人は気をつけてください。
ARTISAN キ83 SOFTを使ってみた感想
動かし方で滑りに差がある
キ83は以前販売されていた「ハヤテ甲」に似ていると思いました。
表面の肌触りは全然違うのですが、マウスの操作感がそっくりです。
- 横のザラザラ感が強く、縦には滑らか
- 「大きく動かしたときと、細かく動かしたときの滑り」に差がある
という変わった操作感です。
ただし、この「滑りの差」は決して悪いことではありません。
「大きなトラッキングのスムーズさ」と「細かな動きの精密さ」を兼ね備えたマウスパッドといえるでしょう。
「振り向き」や「大まかに合わせるフリック」では滑りがやや速く、「細かい切り返し」や「マイクロフリック」では滑りが遅くなりました。
細かく動かしたときの滑りは「零」に近いです。
また、縦横の滑りの差があるため、「フリックでピタッと合わせた後に、なめらかなリコイルコントロール」という、両立しなさそうさ動きを両立させることができます。
そのため、人によっては「滑って止まる」を体感できるマウスパッドだと思いました。
動かし方で滑りが変わるため「一貫性」はありませんが、操作にメリハリが生まれます。刺さる人には刺さる操作性なのではないでしょうか。
ちなみに僕は苦手です…。「縦横の動きの差」「マウスの動かし方による滑りの差」という、キ83の特性を扱いきれませんでした。
「XL・8140円」は高すぎる
キ83の気になるところは価格です。サイズXLで8,140円はさすがに高すぎます。
マウスパッドは消耗品なので、この価格だとランニングコストが痛い…。
もちろん「品質」を考えると、納得の値段ではありますが、ARTISANには「零」「飛燕」「ハヤテ乙」という超強力なライバルがいます。
そして、この3つのマウスパッドはキ83よりも安いです。
ARTISANのこだわりを体験してみると、「安くして」とは口が裂けても言えませんが、もう少し安くしてほしいです。
ARTISAN キ83と「零」「飛燕」「ハヤテ乙」を比較
| キ83 | 零 | 飛燕 | ハヤテ乙 | |
| サイズ | 49cm×42cm | 49cm×42cm | 49cm×42cm | 49cm×42cm |
| 厚さ | 4mm | 4mm | 4mm | 4mm |
| クッションの柔らかさ | やや硬い | 柔らかい | 硬い | やや硬い |
| 肌触り | ザラザラ | ややザラザラ | 強いザラザラ | ザラザラ |
| スピード | やや速めのバランス | バランス | スピード | スピード |
| アームカバー(CW-X)との相性 | 悪い | 悪い | 悪い | やや良い |
| カラー | ブラック | ブラック オレンジ(橙) | ブラック ワインレッド | ブラック ワインレッド |
| 価格 | ￥8,140 | ￥5,500 | ￥5,500 | ￥7,480 |
飛燕≧ハヤテ乙＞キ83＞零
零＞キ83≧ハヤテ乙＞飛燕
ハヤテ乙≧キ83≧零＞飛燕
それぞれの特徴
- やや速めのバランスタイプ
- 肌触りは「ざらざら」
- クッションは「やや柔らかい」
- アームカバーとの相性は悪い
- バランスタイプ
- 肌触りは「ややざらざら」
- クッションは「柔らかい」
- アームカバーとの相性は悪い
- スピードタイプ
- 肌触りは「強いざらざら」
- クッションは「硬い」
- アームカバーとの相性はやや悪い
- バランス寄りのスピードタイプ
- 肌触りは「ざらざら」
- クッションは「やや柔らかい」
- アームカバーとの相性はやや良い
まとめ
- ハヤテ甲を使っていた
- バランスタイプの中でも、やや速めの滑りが好き
- 「縦横の滑りの差」が大きいマウスパッドが好き
- 大きく動かしたときと、細かく動かしたときの「滑りの差」を体験したい
- 「強力な滑り止め」「高精度のステッチ加工」など、品質にもこだわりたい
今回はARTISAN キ83のレビューをしました。
キ83はやや速めのバランスタイプで「動かし方による滑りの差が大きい」という変わった操作感のマウスパッドです。
また、縦横の滑りの差も大きいです。
そのため、フリックをした後のリコイルコントロールをなめらかに行えると感じました。
独特な操作性なので人を選ぶと思いますが、はまるとやみつきになる面白いマウスパッドといえるでしょう。
また、ARTISAN製なので「滑り止め」や「ステッチ加工」「表面のフラットさ」に抜かりがありません。
マウスパッドに「品質」も求めているのであれば、間違いない商品といえるでしょう。
以上ARTISAN キ83 SOFTのレビューでした。
最後までご覧いただきありがとうございました。少しでも参考になれば幸いです。
