FPSプレイヤーであれば、「滑って止まるマウスパッドが欲しい」と考えている方も少なくないと思います。そこでおすすめしたいのが、バランス系マウスパッドです。
バランス系は細かい調整と素早い動きに対応できるので、FPSにうってつけの操作性と言えます。
この記事ではバランス系マウスパッドの選び方とおすすめ7選を詳しく解説します。「マウスパッドの選び方が分からない」「どれを選べばいいの?」といった悩みがある人は、ぜひ続きを見ていってください。
バランス系マウスパッドとは
バランス系マウスパッドとは、滑りの速さと止めやすさの偏りが小さいマウスパッドのこと。スピード系やコントロール系と比べ様々なシーンに対応することが出来ます。
そのため、ゲームタイトル問わず、多くのプロ選手がバランス系マウスパッドを使用しています。(ProSettingsより)
バランス系マウスパッドの選び方
目的を明確にする
まずは自分が使っているマウスパッドに何を求めているか明確にしましょう。
例えば、QCK+を使っていて「エイムの切り返しをスムーズにしたい」「クッション性がもう少し欲しい」のであれば、ZOWIE G-SR-SE IIが挙げられます。
今記事を見ている人は、ぜひノートやスマホのメモ帳に、自分のマウスパッドに対する悩みを書き出してみてください。そうすることで、自分が欲しいマウスパッドがどんなものなのか見えてくるはずです。
初動と滑走速度
マウスパッドには初動と滑走速度があり、マウスの操作感に大きな影響を与えます。
初動とはマウスの滑り出しのこと。マウスを細かく動かしたとき、エイムの切り返しに影響します。滑走速度はマウスを動かしている時のスピードのこと。長距離のトラッキングや大まかなフリック、視点移動に影響します。
例えば、「細かい切り返しをしやすく、だけど速すぎるのは好きじゃない」という人は、Saturn Proのような初動軽め、滑走速度やや遅めのマウスパッドを選ぶと良いでしょう。
クッション性
クッション性によって、マウスの止めやすさが変わります。
柔らかいと沈み込みが強くなり、マウスを止めやすくなります。一方で、硬いと沈み込みによる摩擦の変化が小さくなり、操作に一貫性が生まれます。
クッション性は自分のエイムの仕方で決めると良いでしょう。
「エイムの震えを抑えたい」「多少の引っ掛かりは気にならない」という人は柔らかめを、「手の動きをそのまま反映させたい」「止め感よりもスピード重視」なのであれば、硬めを選ぶと良いと思います。
おすすめのバランス系マウスパッド7選
それではおすすめのバランス系マウスパッドを紹介します。比較表やそれぞれの特徴をまとめたので、気になるところからチェックしてみて下さい。
※初動や滑走速度は数値として出したものではなく、個人の感覚による評価です。ご了承ください。
- マウス:Logicool G Pro X Superlight 2
- マウスソール:Corepad(Viper V3 Proの標準ソールと同程度のスピード)
比較表
初動 | 滑走速度 | クッション性 | |
Pulsefire Mat | やや重い | 中速~やや遅い | 硬い |
G640 | 標準 | やや速い | 硬い |
零 | 軽い | 中速 | 硬度による |
疾風(ハヤテ)乙 | 非常に軽い | 速い | 硬度による |
G-SR-SE II | やや重い | 中速 | やや硬い |
VAXEE PA | やや重い | 中速~やや遅い | やや硬い |
Saturn Pro | 軽い | やや遅い | 硬度による |
1.HyperX Pulsefire Mat

- サイズ(L):450mm×400×3mm
- 初動:やや重い
- 滑走速度:中速~やや遅い
- クッション性:硬い
- 表面の質感:ザラザラ
- 滑り止めの性能:標準
- ステッチ加工:あり
- 価格:2,180円
Pulsefire Matはコントロール系のGigantus V2よりも少しだけ滑りが速いマウスパッドです。
表面がゴリゴリしているのでコントロール系のような抵抗を感じますが、実際に動かしてみると滑りが少し軽めで、フリックとトラッキングをバランス良くこなせると思いました。そのため、やや遅めのバランス系を求めている人におすすめです。
ただし、明確な弱点が2つあります。一つは腕を乗せるとチクチクすること。もう一つがステッチ加工が分厚くて腕が擦れること。
個人的にはチクチク感は慣れで、ステッチ加工は机から垂らすことで解決しましたが、それらが心配な人は別のマウスパッドを選んだ方が良いと思います。
これらの弱点があるのに、なぜPulsefire Matをおすすめするのかと言うと、価格がとても安く、初心者の方でも手が出しやすいから。上記の弱点が気にならない人には、コスパの良いマウスパッドと感じるでしょう。

2.Logicool G640

- サイズ:460mm×400mm×3mm
- 初動:標準
- 滑走速度:やや速い
- クッション性:硬い
- 表面の質感:さらさら
- 滑り止め性能:強い
- ステッチ加工:なし
- 価格:3,850円
G640は初動が標準、滑走速度がやや速めのマウスパッド。先ほどのPulsefire Matと比べると、一段階滑りが速くなったように感じます。
そのため、止めやすさはPulsefire Matに譲るものの、エイムの微調整やトラッキングはG640の方がやりやすかったです。また、速いと言ってもスピード系のような速さでは無いので、フリックにも対応できるかなと。
そして、表面がサラサラでステッチ加工が無いので、腕の擦れもほとんど気になりませんでした。価格がPulsefire Matよりも1,500円ほど高くなりますが、滑りの速さや手触りの良さを求める人には、G640を試して欲しいと思いました。


3.ARTISAN 零

- サイズ:490mm×420mm×4mm(MIDは3mm)
- 初動:軽い
- 滑走速度:中速
- クッション性(SOFT):柔らかい
- 表面の質感:ざらざら
- 滑り止め性能:非常に強力
- ステッチ加工:あり
- 公式価格:5,500円+送料
ARTISAN 零は今回紹介するマウスパッドの中でも特におすすめの一枚です。
バランスタイプの中でも初動が軽くマウスが軽快に動いてくれます。それでいて、表面のザラツキのおかげでマウスを動かしている感触を掴みやすく、エイムをコントロールしやすいです。
また、クッションによってスピードや止め感を自分好みにカスタマイズできるのも魅力的です。
僕は零 SOFTを使うことが多いのですが、「苦手な動きが無いから、どんなFPSでも使いやすい」という感想を持ちました。
表面のザラツキは好みが分かれるポイントですが、品質、滑りのバランスの良さともに最高クラスのマウスパッドです。「少し高くても良いから良いマウスパッドが使いたい」という人は零を試してみてください。

硬さの選び方はこちらの記事をどうぞ!

4.ARTISAN 疾風(ハヤテ)乙

- サイズ:490mm×420mm×4mm(MIDは3mm)
- 初動:非常に軽い
- 滑走速度:速い
- クッション性(SOFT):やや柔らかい
- 表面の質感:ざらざら
- 滑り止め性能:非常に強力
- ステッチ加工:あり
- 価格:7,480円+送料
ARTISAN ハヤテ乙は今回紹介するマウスパッドの中で最も滑りが速いです。正直スピード系に分類しても良いかなと。
しかし、スピード系の飛燕と比べると、ツルっと滑る感触が抑えられています。まさにスピードとバランスの狭間と言える操作感。※スピード系でも紹介する予定。
実際に使ってみると、「大体の位置をトラッキングで合わせて、細かくフリックする」という動きがとてもやりやすいと思いました。そのため、「メインはトラッキングだけど、フリックもある程度こなしたい」そんなプレイスタイルの人におすすめです。
とは言え、スピード系にかなり寄った滑りなので、滑りが速いマウスパッドは得意じゃない、という人は避けた方が良いでしょう。

5.ZOWIE G-SR-SE II

- サイズ:470mm×390mm×3.5mm
- 初動:やや遅い
- 滑走速度:中速
- クッション性:やや硬い
- 表面の質感:さらさら
- 滑り止め性能:非常に強力
- ステッチ加工:なし
- 価格:5,980円
G-SR-SE IIはARTISAN 零に並んで「王道のバランス系」と言えるマウスパッドです。
零やG640と比べると、滑りが少し遅いのでマウスのコントロール性を重視する人におすすめです。
実際に使ってみると、初動がやや遅めですがエイムの切り返しがおっくうになるほどではありません。また、滑走速度も速すぎないので、トラッキングだけでなく、中距離のフリックも制御しやすいと思いました。
肌触りの良さは全マウスパッドの中でもトップクラス。とても滑らかな肌触りは、使っていて気持ちいとすら感じさせてくれます。
やや遅めのバランス系マウスパッドを探している人は、G-SR-SE IIを試してみてはいかがでしょうか。


6.VAXEE PA

- サイズ:470mm×390mm×3.5mm
- 初動:やや遅い
- 滑走速度:中速~やや遅め
- クッション性:やや硬い
- 表面の質感:さらさら
- 滑り止め性能:強い
- ステッチ加工:なし
- 公式価格:3,920円+送料
VAXEE PAは先ほど紹介したG-SR-SEにかなり似たマウスパッドです。G-SR-SEよりも滑りがわずかに遅いですが、パフォーマンスに大きな影響を与える程ではないかなと。
実際に使ってみても、滑り出しの遅さや滑走速度がG-SR-SEに近く、止めやすさに寄ったバランス系、という同じ立ち位置に分類できると思いました。
それに加えてPAはデザインがとてもオシャレ。僕はPA Winter21とPA O22を持っていますが、どちらもかわいいデザインで使っていてテンションが上がります。
他にもかっこいい系やかわいい系のデザインが定期的にリリースされています。気になった方は、ぜひ公式サイトをチェックしてみて下さい。

7.Lethal Gamin Gear Saturn Pro

- サイズ:490mm×420mm×4mm(Firmは3mm)
- 初動:中速
- 滑走速度:やや遅い
- クッション性(SOFT):柔らかい
- 表面の質感:サラサラ系だがわずかにザラツキあり
- 滑り止め性能:強力
- ステッチ加工:あり
- 価格:7,920円
ARTISAN ハヤテ乙をスピードとバランスの狭間と紹介しましたが、Saturn Proはコントロールとバランスを反復横跳びしているマウスパッドです。※コントロール系まとめでも紹介しています。
滑走速度はVAXEE PAと同じくらいかやや遅めなのですが、初動が軽いので不思議と滑りが速く感じます。また、今回使用しているSOFTだと、そこに止め感もプラスされるので「動かす→止める→動かす」という動作をした時に、メリハリがある印象を持ちました。
あくまでもコントロール系の位置づけではありますが、細かい調整や切り返しのしやすさを残しつつ、ツルツル滑る感触を抑えたい、そんな人にはSaturn Proを試して欲しいです。

まとめ

今回はバランス系マウスパッドの選び方とおすすめ7選を紹介しました。
今回紹介したマウスパッド中でも、G640やPulsefire Matはお求めやすい価格なので、初心者から中級者の方におすすめ。逆に、性能を重視する中~上級者の方は、G-SR-SE IIやARTISAN 零に挑戦してみてると良いかもしれませんね。
とは言え、世の中にはバランス系のマウスパッドが沢山あります。もしこの記事の中に良さそうなマウスパッドが無ければ、「選び方」を参考にして自分好みのマウスパッドを見つけてみて下さい。
以上で、バランス系マウスパッドの紹介を終わります。最後まで見ていただきありがとうございました。少しでも参考になれば幸いです。
気になることがあれば、Xにて気軽に声をかけてください。できる範囲でお答えします。