「エイムにスピードよりも精度を求めている」こう思っている人に試してみて欲しいのが、コントロール系マウスパッドです。
しかし、コントロール系マウスパッドも種類が多いので、「選び方が分からない」「どれがおすすめ?」と悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事ではコントロール系マウスパッドの選び方とおすすめ8選を紹介します。上記のような悩みがある人は、ぜひ続きを見ていってください。
コントロール系マウスパッドとは
コントロール系マウスパッドとは滑りの遅いマウスパッドを指します。スピード系やバランス系に比べて滑走速度が遅いので、マウス操作が安定しやすいです。
歩いているところをイメージしてください。氷の上を歩くとツルツル滑ってしまいますが、砂利道やアスファルトの上だと滑らずに安定して歩けると思います。
マウスパッドの滑りもそれに似ています。コントロール系マウスパッドは摩擦が強いので、マウスを動かしている感触がしっかり手に伝わってきます。
どんな人に向いている?
コントロール系マウスパッドはエイムの安定感と精度を重視する人におすすめです。
特に「滑りの速いマウスパッドだと、上手くエイムを制御できない」と感じているのであれば、コントロール系マウスパッドが合う可能性が高いです。
コントロール系マウスパッドの選び方
目的を明確にする
これはコントロール系に限った話ではありませんが、重要なことなので改めてお話しします。マウスパッドを選ぶ時は、「今使っているマウスパッドに何を求めているか」をしっかり把握する必要があります。
例えば、G640を使っていて「滑りが速すぎるからもっと遅い方がいい」「でもクッションの硬さはそのままでOK」と感じているなら、硬めのコントロール系「Gigantus V2」が選択肢として上がります。
このようにマウスパッドに物足りないものを認識することで、マウスパッド選びが失敗しづらくなるでしょう。
初動と滑走速度

マウスパッドの滑りには、初動と滑走速度があります。
初動は「マウスの動き出し」のことで、エイムの微調整や切り返しなど、マウスを細かく動かしたときに反映されます。
滑走速度はマウスを動かしている時のスピードです。「大まかなフリックや長距離のトラッキング」など、マウスを大きく動かしたときに反映されます。
これに関してはどちらがいいという訳では無いので、自分の好みに合わせて選んでみて下さい。
クッション性

クッションによってマウスの止めやすさが大きく変わります。
クッションが柔らかいとマウスパッドの沈み込みが強くなり、マウスを止めやすくなります。その反面、力を入れたときにズルズル引きずる感触が生まれるので、トラッキングの際に違和感を感じる人もいます。
一方で、クッションが硬いと沈み込みが弱くなるので、力を入れても滑りが変化せず操作に一貫性が生まれます。しかし、表面摩擦だけでマウスを止める必要があります。
おすすめのコントロール系マウスパッド8選
それではコントロール系のマウスパッドを紹介していきます。まず比較表でざっくりと違いを見た上で、各マウスパッドの特徴に触れていこうと思います。
※初動、滑走速度などは数値として出したものではなく、筆者の感覚的なものになります。ご了承ください。
- マウス:G Pro X Superlight 2
- マウスソール:Corepad(Viper V3 Proの標準ソールと同程度のスピード)
比較表
初動 | 滑走速度 | クッション性 | |
Gigantus V2 | やや軽い | 中速~やや遅め | 硬い |
QCK+ | やや重い | 中速~やや遅め | 硬い |
陽炎 | やや重い | やや遅い | 柔らかい |
G-SR III | やや重い | やや遅い | やや硬い |
G-TR | 軽い | やや遅い | 非常に柔らかい |
99式 | 重い | 遅い | 硬度による |
Saturn Pro | 軽い | 中速 | 硬度による |
Jupiter Pro | 非常に重い | 非常に遅い | 硬度による |
1.Razer Gigantus V2

- サイズ(L):450mm×400mm×3mm
- 初動:やや軽い
- 滑走速度:中速~やや遅め
- クッション性:硬い
- 表面の質感:ざらざら
- 滑り止め:強力
- ステッチ加工:なし
- 価格:2,480円
Gigantus V2は滑走速度はやや遅めなのですが、沈み込みがほとんど無く、体感としては中速に近い印象を持ちました。実際に使ってみても、これから紹介するマウスパッドと比べて、止めやすさに欠けるかなと。
一方で、沈み込みによる滑りの変化が少なく、トラッキングがやりやすかったです。また、ギュッと止まるブレーキ感が少ないので、バランスタイプからの移行もしやすいのではないでしょうか。


2.SteelSeries QCK+

- サイズ(L):450mm×400mm×2mm
- 初動:やや遅い
- 滑走速度:中速
- クッション性:硬い
- 表面の質感:ややざらざら
- 滑り止め:やや強め
- ステッチ加工:なし
- 価格:2,400円
QCK+はGigantus V2とかなり似た操作感です。全体的にやや遅めの滑りですが、沈み込みが少なく体感としては少し速く感じます。
しかし、QCK+はGigantus V2と比べると「表面のザラツキが抑えられている」「滑走速度が少しだけ遅い」という特性があります。そのため、両者で迷ったら、滑走速度の違いに注目して選んでみて下さい。


3.AIM1 陽炎

- サイズ:500mm×500mm×3.5mm
- 初動:やや重い
- 滑走速度:やや遅い
- クッション性:柔らかい
- 表面の質感:サラサラだが、少しザラツキがある
- 滑り止め:標準
- ステッチ加工:あり
- 価格:3,980円
AIM1 陽炎はコスパを求めるローセンシプレイヤーにおすすめのマウスパッド。500mm×500mmなので「腕を乗せる」「上下に大きくマウスを動かす」人でも使いやすいサイズです。
滑り止めの性能は強力という訳ではありませんが、接地面積が広さでカバーされています。
滑りに関しては、初動、滑走速度ともにやや遅くクッション性があるので、全体的に少し重ための滑りとなっています。とはいえ、そこまで癖が強いわけではありません。先ほど紹介した、QCK+やGigantus V2と近い滑りにクッション性をプラスしたい人にちょうどいい操作感と言えるでしょう。


4.ZOWIE G-SR III

- サイズ:470mm×390mm×3.5mm
- 初動:やや重い
- 滑走速度:やや遅い
- クッション性:やや硬い
- 表面の質感:サラサラだが、ややザラツキあり
- 滑り止め:非常に強力
- ステッチ加工:あり
- 価格:5,980円
※僕はG-SR IIIを持っていませんが、同様の使用感のG-SR IIを持っているので、そちらを使ってみた感想をお届けします。今買うなら、ステッチ加工と滑り止めが大幅に改善されたG-SR IIIがおすすめ。
G-SR IIは初動やや重め、滑走速度やや重め、クッション性やや硬めという、まさに「王道のコントロール系」と言えるマウスパッドです。そのため、QCK+やGigantus V2に近いクッション性で、滑りを遅くしたい人におすすめとなっています。
AIM1 陽炎と比べると、表面摩擦だけでマウスを止めている感触が強いです。精度を高めたいけど、癖のある操作感は好きではない、そう思っている人はG-SR IIIを試してみて下さい。


5.ZOWIE G-TR

- サイズ:470mm×390mm×3.5mm
- 初動:軽い
- 滑走速度:やや遅い
- クッション性:非常に柔らかい
- 表面の質感:サラサラだが、ややざらつきあり
- 滑り止め:非常に強力
- ステッチ加工:あり
- 価格:5,980円
G-TR最大の魅力はグミみたいに弾力のあるクッションです。表面はふにゃっと沈むのですが、途中からグニっと反発感があります。
AIM1 陽炎やG-SR IIIよりも滑りが少し軽いですが、G-TRの方がクッションが柔らかいので、滑りと止めにメリハリがあると感じました。
「沈み込みによる止めを体感したいけど、滑りが重たくなりすぎるのは嫌」という人にちょうどいい操作性だと思います。


6.ARTISAN 99式

- サイズ(XL):490mm×420mm×4mm(MIDは3mm)
- 初動:重い
- 滑走速度:遅い
- クッション性(SOFT):柔らかい
- 表面の質感:さらさら
- 滑り止め:強力
- ステッチ加工:あり
- 公式価格:6,160円+送料
99式は初動が重ためですが、キュッと詰まるような感触はかなり抑えられており、マウスがヌルーと動きます。滑走速度も遅めで、移動距離の長いトラッキングやフリックがやりやすいです。
また、99式は今回紹介する中でも2番目に滑りが遅いと感じました。そのため、「よりエイムの精度を重視する」「マウスのブレを少しでも抑えたい」という人に挑戦して欲しいマウスパッドと言えます。
僕は何も考えずに硬度SOFTを購入しましたが、滑りの遅さを考えると、MIDがちょうどいいバランスなのかなと。特にトラッキングを意識する人は、SOFTだと遅くなりすぎる可能性があるので気をつけてください。

中間層(クッション性)の選び方に困ったら、こちらの記事をどうぞ!


7.Lethal Gaming Gear Saturn Pro

- サイズ(XL):490mm×420mm×4mm(Firmは3mm)
- 初動:軽め
- 滑走速度:中速
- クッション性(SOFT):柔らかい
- 表面の質感:サラサラだが、ややざらつきあり
- 滑り止め:強力
- ステッチ加工:あり
- 価格:7,920円
Saturn Proは滑りの軽いコントロール系マウスパッドです。エイムの細かい動きや切り返しでは、バランスタイプのような軽い操作感がありつつも、滑走中はQCK+やGigantus V2のような抵抗感のある滑りになります。
さらに、硬度SOFTを選ぶことで適度な柔らかさがプラスされ、止め感も得られるように。今回紹介するマウスパッドの中でも、滑りと止めのバランスがとても良いと思いました。
また、品質はQCK+やGigantus V2より優れており、まさに上位互換と言っても過言ではないマウスパッドとなっています。ただし、価格はお高め。マウスパッドにこだわりを持ち始めた人は挑戦してみて下さい。

8.Lethal Gaming Gear Jupiter Pro

- サイズ(XL):490mm×420mm×4mm(Firmは3mm)
- 初動:非常に重い
- 滑走速度:非常に遅い
- クッション性(Firm):硬い
- 表面の質感:さらさら
- 滑り止め:強力
- ステッチ加工:あり
- 価格:7,920円
Jupiter Proは今回紹介したマウスパッドの中でダントツに滑りが遅いです。初動、滑走中ともに、まるで泥沼に足を踏み入れたような重たい滑りとなっています。
そのため、「コントロール系マウスパッドを使っているけど、もっと滑りを遅くしたい」という人におすすめ。
ただし、滑りが本当に遅いので使うには”覚悟”がいるかもしれません。ちなみに、旧G-SRが好きな人はJupiter Proも気に入ると思います。

まとめ
今回はコントロール系マウスパッドの選び方とおすすめ8選を紹介しました。
コントロール系マウスパッドの魅力は「安定した操作感」と「エイムがビタっと止まる感覚」です。バランス系マウスパッドを使っていて「もっとエイムの精度を高めたい」と思っている人は、コントロール系マウスパッドに挑戦してみるのもありだと思います。
また、おすすめのマウスパッドも紹介しました。その中でもGigantus V2は初めてのコントロール系マウスパッドとして無難な1枚なのかなと。そして、こだわりが出てきたら99式やSaturn Proなどの高品質なものも試してみて下さい。Saturn Pro Soft、良いですよ!
以上でこの記事はお終いです。最後まで見ていただきありがとうございました。少しでも参考になれば幸いです。
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